お食い初め
お食い初め
「赤ちゃんの幸せをみんなで祝う
百日目の食卓」
生後100日を迎える赤ちゃんがいらっしゃるご家族の皆様、誠におめでとうございます。そろそろ「お食い初め」のお祝いをと、「お食い初め」についてのページをお探しのことと思います。京都では、「お食い初め」のことを「食べ初め(たべぞめ)」と言います。
申し遅れました。私、京都の山ばな平八茶屋で女将をしております園部典子と申します。
うちのお店に来ていただくお客様(特に、お宮参りでいらっしゃったお客様や生後100日目を迎えられるお子様やお孫様がいらっしゃるお客様)から、よく「お食い初め」についてのご質問をお受けすることがございます。「お食い初め」って、どうしたらいいのですか?と。
女将 園部典子
私自身こちらに嫁ぎ子供を授かるまで「お食い初め」についての知識は全くありませんでした。娘が生まれ100日目が近づいたころ義母の大女将からそのことを聞き、家族揃ってお祝いしてもらったのが始まりです。
それから、女将にいろいろと教えてもらいながら、お店でお客様の「お食い初め」のお手伝いしているうちに、いろんなことがわかってきました。私と同じように「お食い初め」をしたいけれど、どうしたらいいのかわからない方もたくさんいらっしゃるのではないかと思い、少しでもお役に立てないだろうか、「お食い初め」について私が学んだことをまとめてみました。
女将 園部典子
「お食い初め」とは?
食べることは、生きることと申します。
健やかに育っていくために、一生食べることには苦労しないようにと願いを込めて行うのが、「お食い初め」です。生後100日目に行う儀式なのです。
起源を遡ると平安時代、宮中や公家の間で行われていた「五十日百日之祝儀(いかもものしゅうぎ)※」 が、庶民の間に伝わり、今の「お食い初め」の形になっていったといわれています。
初めて魚を食べさせるという意味で「真魚始め(まなはじめ)」、他にも初めて箸を使う事から「箸揃え」「箸祝い」とも呼ばれています。
※五十日百日之祝儀…生後50日目、100日目を迎える日に、京都の市比賣神社(いちひめじんじゃ)で、五十顆之餅(いかのもち)をいただき、重湯にそのお餅を入れて、赤ちゃんの口につけ、健やかに育つことを願ったお祝いの儀
「お食い初め」ご膳とは?
まず、漆塗り(うるしぬり)の御膳と器を揃えます。
実は、男の子と女の子では、御膳の色や器の色が違うのです。
男の子の器
女の子の器
男の子なら、御膳も器も内外ともに朱色のものになります。
女の子なら、外は黒、うちが朱色
器に入れるお料理はというと、穀物、海のもの、山のものを取り入れ、一汁三菜(ご飯、お汁、おかずが3種類)で用意いたします。おめでたいことなので、それとは別に、尾頭付き(おかしらつき)の鯛なども用意をします。
また、「お食い初め」にかかせない“歯がための石”と“柳箸”も用意をしておきます。
献立は、お祝いのお料理なので、ご飯は“赤飯”を、お汁は将来いいご縁に恵まれるように“蛤(はまぐり)のお吸物”を、“野菜の煮物”と、“紅白なますに蛸”が入った酢の物、しわがたくさんできるくらいの長寿を願って“梅干”を香の物におきます。
献立
献立
さて、御膳の用意が出来たら、いよいよ「お食い初め」です。
「お食い初め」誰がするの?
お食い初め”は、赤ちゃんの幸せを願うご親族の方が集まって行います。
集まった方の中で一番長寿の方が代表して赤ちゃんに「お食い初め」をすることになります。長寿の人にあやかって長生きできるようにと。
男の子なら男性の最年長者(おじいちゃん)、女の子なら女性の最年長者(おばあちゃん)が膝にのせ、箸をとります。この時に使用するお箸は、白木の柳箸です。
柳はしなやかで生命力があり、古来より神聖な木として珍重されてきました。
邪気を払い、長寿をもたらす柳箸を手に取り、さあ、「お食い初め」の始まりです。
お食い初め”は、赤ちゃんの幸せを願うご親族の方が集まって行います。
集まった方の中で一番長寿の方が代表して赤ちゃんに「お食い初め」をすることになります。長寿の人にあやかって長生きできるようにと。
男の子なら男性の最年長者(おじいちゃん)、女の子なら女性の最年長者(おばあちゃん)が膝にのせ、箸をとります。この時に使用するお箸は、白木の柳箸です。
柳はしなやかで生命力があり、古来より神聖な木として珍重されてきました。
邪気を払い、長寿をもたらす柳箸を手に取り、さあ、「お食い初め」の始まりです。
「お食い初め」やり方は?
最初に、歯がための石に箸先をつけ、その箸を赤ちゃんの歯茎にあてます。
丈夫な歯が生えますようにと願う歯がための儀式です。
次に、以下の順で箸先を触れ、赤ちゃんの口元に持っていくことを順に繰り返します。
赤飯 → 吸物 → 赤飯 → 鯛 → 赤飯 →
吸物 → 赤飯 → 煮物 → 赤飯 → 吸物 →
赤飯 → 酢の物 → 赤飯 → 吸物 → 赤飯 →
香物
赤飯 → 吸物 → 赤飯 → 鯛 → 赤飯 → 吸物 → 赤飯 → 煮物 → 赤飯 → 吸物 → 赤飯 → 酢の物 → 赤飯 → 吸物 → 赤飯 → 香物
ご飯を中心にした日本の食事の基本の形を最初の「お食い初め」で行なうのです。
一生食べることに困らぬようにと願いを込めながら。
その後は、赤ちゃんとともに皆で食卓を囲み、赤ちゃんの幸せを願って、お祝いいたします。
ここまでが“お食い初め”の流れです。
私もそうだったのですが、御膳を揃えるところから、後片付けのことまでを考えると本当に大変で、生後100日目というと、子育てで頭がいっぱいで、そんなところまで気が回りませんでした。
今まで、弊店で「お食い初め」をされたお客様からも同じように「お膳の用意から、片付けまでを考えると大変。ここでしてよかった。」と言うお声や「格式ある場所で、子供の最初の食事ができて良かった。」「落ち着いた離れの個室で周りを気にせずとても良かった。」「赤ちゃんが生まれてから外食の機会がなかなかなかったので気分転換ができ、本当に楽しかった。」などのお声をいただきました。
また、ご心配事も、いろいろとお聞かせいただきました。
赤ちゃんの御膳から、皆様のお食事までをすべてご用意させていただき、「お食い初め」のやり方も丁寧にご説明させていただきます。
- 皆様のお食事の用意も致します。
- 赤ちゃん用のハイローチェアー、オムツ替え用にSサイズのおむつやおむつ用のごみ箱もございます。
- 個室またはふすま仕切りのお部屋でご用意させていただきますので、他のお客様にお気遣いいただくこともなく、おくつろぎいただけます。
- 高野川の水面、松ヶ崎東山の緑、四季折々の庭の風景を眺めながら、静かなお座敷でゆっくりとお食事をお楽しみくださいませ。